QED ~ventus~ 熊野の残照 (講談社ノベルス)

QED ~ventus~ 熊野の残照 (講談社ノベルス)

ネタバレします。

意表をつかれた。誰も死なない!(厳密には過去に殺人は起きているけれど)びっくりした。そういう展開かいな。今回は、本当に単に歴史ミステリという感じでした。熊野という世界遺産にもなって、なんともタイムリーな小説。だけど、今回の話はいつも以上に難しかった。事前知識がないとなかなか内容が頭に入っていかなかった。ただ、第三者の視点から書かれていたため、奈々を客観的な視点から見ることができたし、タタルと奈々の関係も想像しやすくなった。小説の一番に大きなトリックは、最近読んだ小説に多用されているものなのでかなり早くに気づきました。伏線もあからさまなので、あんまり隠す気がないのでしょうか。一回読んだだけでは???だったので再読します。ただ、今回も「鬼」が関係していて、日本の古代・中世には普通にいたのかもしれないと思いました。今もいるのだろうけど。

ゴシックの短編集。いつもながらおもしろい。アブリル登場の際の短編が私的ベスト。今月のダ・ヴィンチに桜庭さんのインタビューが載っていてかなりおもしろかった。この人は日記もおもしろいし、きっと話も上手そう。って小説に関係ないですが。
密林の至宝 (コバルト文庫)

密林の至宝 (コバルト文庫)

いつもながらです。最後のオチにはちょっとびっくり。こりゃまだ続きますね。